鋳肌磨きの手間を惜しまず、繊細な花弁を表現した真鍮鋳物(伝統工芸高岡銅器)の香皿です。
菊花モチーフの皿部分と、シンプルな穴あきの小さな香立は、別パーツ。
それぞれ独立して使うこともできます。
「真鍮鋳物」の良さを知る
真鍮は、毎日使う香立てとして、何物にも代え難い使いやすさがあります。
第一の長所は、しっかりとした重量感が安心なこと。
第二には、お手入れがしやすいことです。
毎日手で触り、時々、乾いた布や新聞紙をぐしゃぐしゃにしたもので磨く。
それだけで、使い込むほどに艶を増し、落ち着いた「良い味」に仕上がっていきます。
その秘密は、伝統工芸・高岡銅器伝統の、昔ながらの「色付け」の技法。
漆、米糠、植物、酒や酢、などを駆使して、火をコントロールしながら銅鋳物の表面で化学反応させて美しく色付けする技法は、先人たちが試行錯誤した研究成果が現在まで大切に伝わったものです。塗装とは異なり、金属そのものの質感と、二つとして同じ景色のない表情の豊かさが魅力です。
"具足シリーズ"のコンセプト
2007年発売開始の本シリーズ。
ここかしこのプロデューサーであるY2がデザインしました。
当時30代になりたてで、「仏具デザイン」の重責には大いに悩みました。
亡き大切な人に向き合うとき、私たちはたいてい、素直で素朴です。
感謝、報告、誓い、後悔、・・・いちいち言葉にせずとも、
お水を換えて、花を飾り、火を点け、お線香をたき、チーン、までの一連の動作で、忙しい毎日のアレコレを仏さまにアップデートして共有する。
とりわけ信心深くなくても、そのことはとても大切で、美しいものだと思います。
デザインにあたっては、道具そのものよりも、気持ちと動作の方が大事だなと思ってしまったものでした。
そんなわけで"具足シリーズ"は、百均のガラス瓶と並べても、骨董のお宝と合わせても、違和感なく「場」を作れるような存在を目指してデザインしました。
ほんの少しだけ、緊張感を持たせて。
飾り棚や窓辺にさりげなく置いたり、自分なりに、毎日の動作を無理なく省略するのもアリなのかなと思ったりもします。
「具足」とは、仏さまへのお供えに必要な道具のセットを示すことば。
三具足/五具足/七具足のように、奇数で揃えを表しますが、基本の三具足といえば、灯と、花と、香のためのものです。
「ちいさなお祈り場」
ここかしこは「ちいさなお祈り場」づくりを提唱しています。
仏さま編のスタイリングを、下記ページでお写真付きでご紹介しております。
(他に、神さま編があります)
ここかしこ的「ちいさなお祈り場」の作り方 ~仏さま編~
http://kokokashiko.jp/blog/inori/
Spec
幅7.8cm 奥行き7.8cm 高さ2cm
素材: 真鍮
桐箱入り
備考
ご使用後は、よく乾燥させてください。
発送について
在庫有りの場合 |
ご注文日より3営業日以内に発送。 |
在庫無しの場合 |
ご注文日より3週間以内に発送。 |
つくる人
(株)灯華香
鋳造/二上
企画・デザイン/Y2
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