雲棚を制作していただいているのは
富山県南砺市、「井波彫刻」の彫刻師のみなさんです。
今回は、花嶋弘一さんの工房にお邪魔しました。
制作風景をご紹介いたします。
いきなり、豪快に
工房の床へドリルでネジを打ち込む花嶋さん。
見学者一同、びっくり
しばし無言。
粗彫りをする前に、床に分厚い板の作業台を固定。
さらに、材料の周りを囲うようにし添え木を置き、台と固定。
材料が動かないようにします。
粗彫り開始。
一彫り、一彫り
床に迫力ある振動が伝わります。
力強い カンッ、カンッ という音と共に
辺りに楠の良い香りが パンッパンッと弾けます。
楠は防虫剤としても使われる木。
ずっと嗅いでられそうな、すぅ〜っとする良い香りです。
真正面の特等席でジロジロ。
役得です!
近づきすぎて、花嶋さんに頭突きしそうに。
まさにお邪魔しちゃってます。。。
右にいらっしゃるのが、大野勝人さん。
みるみるうちに
材料が、新たなものへとカタチを変えていきます。
*注 粗彫りから仕上げまではかなりの時間を要するため、工程ごとに仕上がったものを拝見させていただきました。
粗彫りでカタチをとると、より雲の動きを出していくため
細部にのみを入れます。
カンッ、カンッ から
ズズズズッ、ズズズズッ、という音に変化。
ノミを木肌に滑らすように
思い描く雲の表情に合わせ、刃の違うのみを使い分けて彫っていきます。
大切な刃物を状態良くする砥石
固い木材だったものが、花嶋さんの操る一彫一彫をまとい
一筋の雲となります。
この日、雲棚の他にも
たたみ一畳ほどの大きな衝立を作製されるところを見学しました。
迫力あるお仕事を目の前で拝見し、
井波彫刻は男性のシゴトだ!と思いました。
かっこいい。
雲棚、大切にいたします。
花嶋さん、大野さんはじめ、井波彫刻協同組合の腕利きの職人のみなさま
どうもありがとうございます!