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アーティスト、高須賀活良さんの場合

高須賀活良さんの場合

Q これは、なんですか?

― 日本全国の海や川から拾ってきた石たちです。

僕はこの石たちを「石神さま」と名付けてことあるごとに眺めているのですが、とても神秘的であり可愛くもありで、なんだかずっと見ていると石一つ一つが個性を持った生き物のように思えてくるんです。

もちろん、この石たちはむやみやたらに拾ってきているわけではなく、じっくりと時間をかけて出会った石たちなので、ほとんどの石はあった場所やそのときの思い出を思い出すことが出来ます。

今は石神さまを展示できるように机を改造し、石神さまを見ながら仕事や作品の制作をしています。

 

Q 「こだわり」ポイントは?

― なんったて、石を探しているときがおもしろい!!

何も意識していないと海岸や河原に落ちている石はただの灰色の石にしか見えないんだけど、そこでしゃがみ込んで視点を変えてみると新しい世界が見えるんです。赤や緑、ピンクや黄色、ツルツルやギザギザの石、縞や水玉模様、様々な個性が集まってその場所が出来ていいるんだなって思うんです。集めた石は一つ一つが個性的で自然と「石神さま」って呼ぶようになってました。笑

日本って八百万の神さまの考え方ってあるけど、石の中に八百万の神を感じたんだろうなーー
 

Q よかったことや、ジンクス、自慢話など

― 何か人前で話すときとか大事なことをする日なんかは、今日のお気に入りの石を選んで握ってみたり、ポケットに入れて持ち歩いてみたりしてます。お守りみたいな感じで「石神さま」に守ってもらっています。
  

 

高須賀活良

11才の時から3年間、日本のファーブルこと須田孫七のもと昆虫学を学ぶ。その後、東京水産大学を目指すが断念。かねてから興味のあったモノづくりの道を目指し、東京造形大学テキスタイルデザイン学科に入学。入学後は日本各地をバイクで旅し、その土地土地にインスピレーションを受け、作品を制作する。そののち大学院に進み、モノづくりの始まりは「土」からであるというコンセプトのもと原始布の研究をし、修士号を取得する。現在はアーティストとして国内外で作品の発表を続けるのと平行して、テキスタイル専門のデザインユニット「NEGENTROPY」のデザイナーとしても活動中。
日本クラフト展学生賞、再生デザイン優秀賞受賞。zokei賞受賞。MITSUBISHI CHEMICAL JUNIOR DESIGNER AWARD 2009柏木博賞受賞。myDetour Tokyo優秀賞受賞。